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蛍光X線分析法(XRF) 妨害(ゴースト)ピークについて
(XRF:X-ray Fluorescence Spectrometer)
ここでは、主に半導体検出器で見られる代表的な妨害ピークについて解説する。
本来、半導体検出器では、]線の光子一つに対して、そのエネルギーに対応する1つのピークを検出することになる。しかし、如何に述べるような様々な要因によって妨害(ゴースト)ピークが現れることがある。
1) 検出器の特性のために生じる妨害ピーク
・サムピーク
偶然に 2つの光子が計測時間内に入射することで、これらを一光子としてカウントしてしまい2つの光子エネルギーが加算された位置に発生するピーク。
・ エスケープ・ピーク
検出器を構成する材料を入射]線が励起して発生するピーク。
・ チャージコレクションロス
検出時に、電子・正孔対が再結合などで計測までに消失してしまったときに、低エネルギー側で発生するピーク。
2) 散乱(入射]線と物質の相互作用)
・コンプトン散乱(1)
試料内で非弾性散乱の一種であるコンプトン散乱を起こすことによって入射]線がエネルギーの一部を失うために、低エネルギー側にピークが生じる。
・コンプトン散乱(2)
試料内と同様に、 検出器内でもコンプトン散乱が生じることがあり、本来のピーク位置よりも低エネルギー側に生じる。
・レーリー散乱
入射X線が試料内で弾性散乱を起こして、検出器方向に進んだときに見られ、入射X線と同じ波長に観察される。
3)環境
・装置構成部材(特に光学系周辺)からの散乱や蛍光]線が検出されることがある。
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