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示差走査熱量分析(DSC)の使用・応用例 配向結晶化の分析評価 

 (DSC:Differential scanning calorimetry)

 
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 DSCでは、その分析結果であるDSC曲線から結晶化や融解に関する情報を得ることができる。その一例は、別項で解説している熱履歴の解析である。しかし、高分子においては、結晶化は熱だけで起きるわけではない。熱以外での結晶化の代表的なものが配向結晶化と呼ばれるものである。これは、フィルムなどを延伸することによって分子鎖が規則的に並ぶこと(配向)によって起きるものである。


  • ベースラインが安定しない
    ピークの意味が分からない
    目的に合わせた測定条件が分からない
    サンプリングの方法が分からない
    きれいなスペクトルが取れない

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 例えば、代表的な高分子の一つであるPETにおいて、飲料用ボトルからサンプリングしてDSC測定を行うとサンプリング部位によってDSC曲線が異なる結果が得られる。ネック部を分析すると融解に起因する吸熱ピークのみが観察される。これに対して、平坦な部分を分析すると結晶化に伴う発熱ピークが観察される。すなわち、ネック部は強く成型されていることから、それに伴う配向結晶化が起きているために非晶がほとんど無いのに対して、平坦部では成型が弱いことから非晶領域が残っていることが分かる。したがって、これらの情報を用いることで試料の成型(変形)履歴についての情報を得ることができる。


 また、融解に伴う吸熱ピークの形状は、結晶化のプロセスに関する情報を含むことがある。一般的高分子の融点は結晶サイズの影響を受けると言われており、結晶サイズが揃っていれば吸熱ピークはシャープになる傾向が見られる。したがって、配向結晶化が均一に起きていれば、言い換えるなら配向、すなわち、成型が均一に行えていればピークはシャープになることが期待される。ところが、成型が不均一な場合には結晶サイズが不均一になりピークがブロードになることがある。これを利用して、成型プロセスの改良へと繋げることが期待できる。


 



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