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接着不良・剥離分析 (接着分析の手法)
接着や剥離は極めて複雑な現象のため、そのメカニズムの解明や剥離原因の究明は容易ではありません。しかし、これらを明らかにしなければ、研究開発やトラブルの解決はできません。そこで、重要となるのが分析です。以下では、接着メカニズムの解明や剥離原因の究明で重要となる分析手法について解説します。
まず、代表的な接着、剥離分析の対象となる因子(物性)とその他分析のための手法を整理すると以下のようになります。
接着不良・剥離の原因を究明したい |
一つ目は、接着のファーストステップとなる接触と直接的に関係する濡れ性です。濡れ性の評価には、通常接触角測定を用いた表面自由エネルギー解析が行われます。機器分析に比べて軽視されがちですが、接着現象とダイレクトに関わる分析手法として非常に重要なものであると言えます。測定方法として、最も一般的な静的接触角測定である液適法の他、動的接触角の測定法であるウィルヘルミ法などがあります。測定にはある程度の熟練が必要な部分もありますが、最近では自動測定装置なども開発されています。
二つ目は、化学構造や官能基などに代表される表面組成の分析です。これらには、XPS、FTIR、TOF-SIMSなどが主に用いられます。それぞれの手法の特徴は各ページを参照してください。 特に、接着不良・剥離分析 (接着力を生む力)で説明した中で、分子間力や化学結合形成を左右する表面官能基の分析、評価が中心となります。
三つ目は、アンカー効果はもちろん、その他の接着モードでも接触面積を左右する表面形状です。また、表面形状は剥離解析においては、界面剥離と層内剥離の分類など剥離メカニズム、原因の解明においても重要なものとなります。これらには、SEMやAFMが用いられます。
この他には、力学的物性、熱的物性の評価も接着や剥離の分析においては重要です。
実際には、接着は前述の通り非常に複雑であることから、、ここに挙げた以外の分析手法も必要であり、また、それらを単独使用するのではなく、複合的に解析していくことが必要となります。。
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