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必ず仮説を定義する


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 これまで、数多くの様々な技術者とディスカッションを行ってきました。企業の技術者、大学の技術者、公的機関の技術者など、また、若手から大先輩まで、そして、日本人だけでなく外国の技術者とも様々な場で多種多様なディスカッションをしてきました。

 そんな中で、特に日本の企業技術者に対してとても心配に感じることがあります。

 彼らの多くはきちんとした仮説を持たないまま研究を進めていることが頻繁に見られます。技術者にとって、研究を行っていく上で仮説は必要不可欠なもののはずです。にもかかわらず、明確な仮設を定義しないまま研究を始めてしまうのです。私には、彼らがどうやって研究計画を立てているのか理解できません。

 ある意味、研究の目的とは自分の仮説が正しいことを証明することが目的であるといっても過言ではありません。ある事象について、その原因(理由)や理論が「こうである」と予想し、それを仮説として、その仮説が正しい事を証明して研究成果となり、学会やジャーナルに報告されるのです。

 また、報告しないまでも、企業での材料開発などにおいても、このようにすれば実験が上手くいくはずだという仮説のもとに実験を行うはずです。そして、実験が上手くいかないときには、その原因について仮説を構築して、その仮説を検証することで原因を究明して再実験を計画するはずです。


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 にもかかわらず、仮設と呼べるようなものを持たないまま、研究を始めてしまっているのです。目的(ゴール)から実験計画に落とし込んでいく過程では必ず仮設が必要になってくるはずです。そして、その仮説を証明するための方法として実験が計画できるのです。仮設のない実験計画に論理的プロセスは期待できません。



 なぜこのようになってしまったのか。理由は様々考えられますが、大学時代も含めて、与えられた仕事を言われるままにこなしてきたことがその原因の一つとして考えられます。大学時代の卒業研究も指導教官からテーマを与えられ、さらに研究計画も与えられる状態になっているからではないでしょうか。さらに、社会人になっても、日本では若手のうちはOJTと称して助手のように使われることから、どんどん自分で仮説を考えると土壌が痩せていってしまうのが実際なのかもしれません。また、中堅以上になっても、研究開発のスピードアップの名の下に、きちんと仮説を立てて、原因究明をしながら研究を進めるということが許されない現実が原因となっているともいえます。

 しかし、そのような研究の進め方をしていては、技術の蓄積はできず技術者のしてのレベルも上がりません。また、偶然に上手くいくことはあっても、必ずどこかでしっぺ返しを受けることになってしまうでしょう。

 確かに仮説を立てることは、簡単なことではありません。中には、どうなる分からないから実験をするのであって、やってみなければ分からないと反論するものもいます。しかし、技術者が対象にするものとは全てがそういうものであり、結果がわかっているのであれば実験する必要も無ければ、研究対象にはなりません。

 分からないことではあるけれど、その時点での知恵を振り絞って仮説を構築することに意味があるのです。そこに論理的プロセスが存在するのです。確かに、その時点では仮説はあっているか、間違っているかは分かりません。しかし、だからこそ仮説なのです。たとえ、結果として間違っていてもいいのです。少なくとも、ある仮定の元に論理的に正しければそれで良いのです。合っているか、間違っているかを確かめるために実験をするのですから。

 ですから、皆さんも、研究を始める時、計画を立てるとき、実験をするときには、必ず自分なりの仮説を構築してから始める癖をつけてください。そうすることが、結局はゴールへの最短で最善の道になるのです。仮説も無しに、やってみなければ分からない、やってみたらできるかもしれないと力任せに実験をするような愚かな真似を決してしないでください。そんな事をしてもサイエンスとしては何の意味も無く、ただの博打でしかないのですから。

   
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