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正しい本の読み方と知識・情報獲得の方法


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 何かを始めようとする時、必ず必要になるのが学ぶことであり、それも含めた情報収集です。近年は、IT技術の発達でその主流はインターネットになりつつありますが、それでも本は多くの人にとって重要な情報源の一つです。また、インターネット上の情報もその多くは本を源泉としていることが多いのも忘れてはならない事実です。

 しかし、皆さんは正しく本を読めているでしょうか。少なからず見受けられるケースとして、読み終えた本の量と得た知識を等価と考えていることがあげられます。確かに、読めば何かしらの刺激を受け、得るものを感じます。しかし、だからと言って必ずしもそれが情報を吸収し知識となったということを意味するとは限りません。稀に、読み終えることでどんどん情報や知識を吸収していける人もいますが、ほとんどの人は単に読み終えるだけでは、文字通り読んだだけで終わってしまいます。

 では、どのようにすれば良いのでしょうか。何かの本を読むとき、必ずその本を読む目的、読むと決めたきっかけがあるはずです。冒頭に書いたように、何かを始めるための知識が欲しいということもあれば、刺激が欲しいなど様々に何かしらの目的を持って本を読むことを決めて、読む本を選んでいるはずです。しかし、ほとんどの人は、読み始めた途端に当初あったはずの目的は消え去り、読むこと、読み終えることが目的なってしまっています。これで本当に、必要な知識や情報を得て、吸収することができるでしょうか。

 例えば、人ごみの中を歩くことを思い浮かべてください。偶然に知人と会うこともあるでしょう。しかし、これは相手のことを良く知っていて、顔や風体などの特徴を強く鮮明に記憶、理解しているからこそ可能なことです。それほど親しくない人を探す時や、ある特徴を持った人を探している時などは、よほど探す対象を意識していないとすれ違っていても気付かないこともあります。

 したがって、本を読む時に重要なことは、その本を読む目的、得たい情報を明確に認識することです。この目的とは、難しいことではなく、何かの方法が知りたい、情報が知りたいなどそれほど難しいものではないはずです。また、このような大儀である必要もなく、楽しみたい、感動したいなどでも全く問題ありません。そして、何かを知りたいのであれば、どんなことを知りたいのかという、吸収しようとすることを意識していれば良いのです。

 では、そうやって読んでいて欲しい情報、目的に出会ったらどうするでしょうか。最も多いのは、ラインマーカーなどで線を引くという作業でしょう。もちろん、これも一つの方法ではあります。しかし、ほとんどの場合、線を引いた瞬間に後から読み返せるという安心感から記憶に留まらなくなります。そして、もっと大きな問題はそうやってマーキングをした情報を改めて探す時、そして、どんな情報があったかを思い起こす時です。マークすることでなんとなく右のページか左のページかなどは辛うじて記憶に残っていてもすぐにそこにたどり着くことは容易ではありません。このように、せっかく得た情報も後で活用しにくければ意味がありません。

 そこで、是非推奨したいのが、「読書ノート」の作成です。本を読んでいて、この内容は、というものに出会ったらそれをノートに記述します。ただし、この時に本の文章をそのまま書き写すのではなく、必ず自分の文章に変えて記述することが重要です。様式を気にする必要なく、箇条書きでも、メモでも、文章体裁や行に関係なく関連を矢印で示すなど自分がわかりやすいように、自分が理解したように記載すれば良いのです。別項で解説している「イメージ思考」も参考にしていただけるとよいでしょう。

 そして、自分の言葉で表現する以外のもう一つのルールは、よほどの情報量の本でない限りはノート1ページに収めるようにまとめることを目指します。多く場合、ページ数の多い本であっても、同じ結論を違う側面から、異なる例を用いて説明していることが多いものです。次にそうやって作ったページには、分類タグを付けます。本を読む目的も大きな分類があると思います。例えば、会社を作りたいと考えて情報を収集しているとするならば、ノートのタイトルは「会社設立」や「起業」ということになるでしょう。そして、その中で「法律」、「手続き」などがページごとのタグになるはずです。そうやって、大テーマごとに読書ノートを作っておけば、集約された必要な情報にすぐにたどり着くことが出来ます。

 残念ながら、どの本も全てのページが有意義なものとは言えません。枕があり、多彩な例示がありで、本の中身を理解するためには必要なことですが、理解してしまった後には不要となる部分が相応に含まれています。したがって、始めて読むときには必要なのですが読み終えた後は不要となる部分を省いて、自分の必要な部分、理解をまとめたものが読書ノートなのです。

 そうやって、蓄積されていく読書ノートは紛れもなくみなさんの財産になります。是非、ただ読むだけでなく読書ノートを作ってみてください。

   
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